Z世代にバズる動画を作る!ショート動画活用によるPR戦略!

InstagramやTikTok、YouTubeなどでは短尺のショート動画をよく目にしますが、Z世代にはこのショート動画が特に人気を博しています。その理由として、Z世代と親和性が高いことが挙げられます。
そこで今回は、ショート動画はなぜZ世代に支持されるのかを深掘りした上で、ショート動画活用の必要性とメリットと共に、Z世代にバズるショート動画の作り方とポイントを解説します。これからZ世代向けのショート動画を制作するヒントとしてお役立てください。
「Z世代」とは?
まずZ世代とはどのような世代なのか、基本を押さえておきましょう。
・Z世代とは?
Z世代とは、1990年代半ばから2010年代の始め頃に生まれた世代といわれており、2025年現在は、およそ15歳から30歳の若者が該当します。ただし、年代の線引きには諸説あるため、おおよその年代として把握しておくのが良いでしょう。
Z世代は、米国で生まれた概念であり、世界的に今後の市場における重要な消費者層として注目されています。現在はまだ大きな購買力を持っているとはいえませんが、今後、年代が上がるにつれて世界的に大きな購買力を持つと指摘されています。
さらに、Z世代はスマホネイティブやSNSネイティブである点が特徴で、他の世代とは価値観が異なるといわれていることから、従来のマーケティングや営業手法が通用しなくなる可能性もあるでしょう。
このような背景から、Z世代へのコミュニケーションは日に日に重要性を増しています。
・Z世代の主な特徴
Z世代へモノやサービスを売る企業が押さえておきたいZ世代の主な特徴として、次の点が挙げられます。
「スマホリサーチによる情報収集後の購買行動」
Z世代の購買行動は、従来とは少し異なります。いきなり店舗やECサイトに訪れるのではなく、まずスマホでSNSを中心に下調べをしてから口コミやブランド情報などを確認した上で購買行動へ移ることになります。従来と比較すれば、買い物時にはより多くの情報を持っている状態にあるといえるでしょう。またGoogle検索よりもSNSに頼るのも特徴的といわれます。
「共感を重視する」
Z世代は、SNSネイティブであることから、ある意味「共感(いいね!)」で成り立っているSNSの文化が根付いており、自ずと自分の共感(いいね!)を見つけようとする傾向にあります。それは購買行動においても反映されており、自分が何らかの「いいね!」を感じたものを買うという傾向があります。
「多様性を重視する」
近年、日本でも推進されている多様性を重視する考え方は、Z世代にも根付いています。特に自分とは異なる意見や考え方を持つ人を尊重する傾向があります。
「タイパ意識が高い」
Z世代がタイムパフォーマンス(タイパ)を重視することはよく知られていますが、その大きな理由として、情報過多の日常が挙げられます。日々スマホを開けば膨大な情報が流れ込んでくるため、より短時間で自分にとって必要な情報に無駄なくアクセスできることが最重要となっているのです。
「トレンドに敏感」
SNSはトレンドの発信源ということもあり、Z世代は常に最新トレンドを追っています。SNSでバズったテーマが世間一般に広まる頃には、すでに次のトレンドを追っているのです。
「社会問題やエシカルに興味関心が高い」
Z世代は環境問題や人種差別、大規模災害による被災地の苦難など社会問題に関心が高いといわれています。そのような背景からエシカル消費と呼ばれる社会問題の解決に貢献できる消費を好む傾向があります。
ショート動画はなぜZ世代に支持されるのか?
Z世代は、その特徴や傾向からショート動画を好むといわれています。日常的にSNSのショート動画を好んで閲覧し、消費やライフスタイル、キャリアなどの意思決定に役立てられています。
そもそもショート動画とはどのようなものなのか、またZ世代に支持される理由と重要性を確認しておきましょう。
・ショート動画とは?
ショート動画とは、およそ15~60秒程度で作られる短尺動画を指し、主にSNSで配信されるものを指します。
ショート動画は主にTikTokやInstagram、YouTube、X(旧Twitter)上で、個人や企業によって多く配信されています。
SNSネイティブであるZ世代は、ショート動画に慣れ親しんでおり、SNSごとに次の用途で利用されていると考えられています。
TikTok:最新トレンド・流行の認知/自ら投稿・共有など
Instagramお気に入りアカウントの世界観を楽しむ/「発見タブ」での出会い/自ら投稿・共有など
YouTube:情報収集(ハウツー・商品レビューの確認)/比較検討/お気に入りアカウントの視聴など
X(旧Twitter):最新トレンド・流行の認知など
このように、Z世代は認知、共有、興味関心、比較などさまざまな目的でショート動画を活用しています。
・ショート動画がZ世代に支持される理由
では、なぜZ世代はショート動画を好むのでしょうか。その主な理由をご紹介します。
【「タイパ」が良い】
ショート動画はタイパが良く、冒頭で結論がすぐにわかることも多いため、数秒で情報を得ることができます。
【「いいね!」などで自身も参加しやすい、自己表現が可能】
SNSは一方的に視聴するだけでなく、見た動画に対してリアクションを取ることが容易です。「いいね!」やコメント、DM、リプライ(引用投稿)などさまざまな手段で参加でき、自己表現が可能です。こうした双方向コミュニケーションが可能なことも、SNSのショート動画が好まれる理由です。
【広告色が少ない】
SNSのショート動画は長編動画と比べれば、いわゆる“宣伝”に使われにくいといえます。SNS広告ですら宣伝色が薄い傾向があります。その点も、Z世代が安心してアクセスしやすい背景といえるかもしれません。
ショート動画活用の必要性とメリット
Z世代をターゲットとする企業のマーケティング部門にとって、ショート動画をSNSへ投稿することは、もはや必要不可欠となっており、有効な施策の一つと考えられます。ショート動画を活用する主なメリットを見ていきましょう。
【SNSで拡散しやすくZ世代に親和性が高い】
ショート動画は、テキストのみや静止画のみの投稿と比較して、インパクトが強いことから、SNSで拡散しやすい傾向があります。ユーザーの興味関心を引きやすく、共感を生みやすいことが背景といえます。
また、先述のようにショート動画はZ世代に親和性が高いことも大きな理由です。
【ユーザーを引き付けるインパクトのある訴求が可能】
インパクトの観点から、ショート動画は有効です。例えば、冒頭で結論やハイライトとなる部分を先出ししたり、視覚的、聴覚的に強い刺激のある編集をしたりすることで、よりインパクトのある訴求ができます。
【比較的低コストで制作可能】
長尺動画と比べて、短尺となるため制作に要するリソースや機材などが少なくて済むため、コストも抑制できます。短い動画を少ないコストで制作して、バズらせることができれば、高いコストパフォーマンスも実現できます。
【エンゲージメント率が高い】
SNS運用の指標の一つに「エンゲージメント率」があります。これはどれだけその投稿に対して、ユーザーが関心を持ち、「いいね!」やシェア、コメントなどの具体的なリアクションをとったかを示す指標です。
ショート動画は、ユーザーの興味を引き付けやすく、また短いことで視聴を完了しやすいことから、「いいね!」などのリアクションを起こしやすい傾向があります。つまり良質のショート動画はエンゲージメント率を高めやすいといえるのです。
【購買行動の喚起につながりやすい】
先述のようにインパクトがあり、エンゲージメント率が高く見込めるショート動画の特性を考えると、視聴完了後に「この商品使ってみたい」などの購買行動の喚起につながることもあるでしょう。そこで適切なCTA(コールトゥアクション)として「詳細はこちら」「今すぐ予約」などの次のアクションへつながる誘導を入れることで、より購買行動につながりやすくなります。
これらのメリットを踏まえると、ショート動画プロモーションは単なるトレンドではなく、Z世代を中心としたデジタル消費行動の変化に対応するための必須施策といえます。
Z世代にバズる動画・ショート動画の作り方
そこまでショート動画がZ世代に親和性が高いと知ると、多くのZ世代のユーザーに共感を呼び、バズるショート動画を作るにはどうすればいいのか、気になってくる方も多いのではないでしょうか。バズるショート動画には特徴があることから、その特徴を踏まえた作り方をご紹介します。
【縦型】
ショート動画はスマホのSNSアプリで閲覧するのが一般的であるため、縦型ショート動画は必須条件といえます。
【最初の3~5秒で掴む設計】
有名なSNSのショート動画は、近年、その尺が延長されているため、より長い尺で訴求できるようになっています。例えばYouTubeショート動画とInstagramのリール動画は最長「3分間」となっています。
しかし、3分間の動画であっても、その3分間でのんびり言いたいことを訴求していては、すぐに離脱されてしまい、バズにはつながりません。
まずほとんどのユーザーは冒頭を見て「この動画は見る価値があるか」「自分の興味や嗜好と合うか」などを判断しています。
またZ世代は特にSNS慣れしており、膨大な投稿の取捨選択をしています。そのため、“最初の3~5秒”でユーザーの心を掴む設計にすることがバズの条件となります。
つまり、冒頭を視聴した瞬間に「これは面白そう!」「・・・(無意識に引き込まれる)」など思わせる効果のある動画である必要があるということです。
そのためには、3秒以内にインパクトのあるビジュアルや音声、引きのあるメッセージ、共感を呼ぶストーリーなどを取り入れることがポイントです。
【最後まで見たくなる構成】
冒頭でユーザーの心を掴んだ後は、いかに最後まで見てもらえるかに注力しましょう。ポイントは、「続きが気になる」ように構成することです。そのためには中盤辺りで飽きられないよう、意外性のある内容を入れたり、先が知りたくてワクワクするような仕掛けを作ったりするのが良いでしょう。
【音無しでも視聴できる】
ユーザーはスマホのSNSアプリを通じて通学・通勤時間などの移動時間に閲覧することも多いため、消音にしていることも多いです。そのため、より多くのユーザーに視聴・支持してもらうためには、音が無くても心を掴む動画にすることもポイントです。
【プラットフォームに最適な尺とフォーマット】
SNSなどの動画配信が可能なプラットフォームごとに、最適な尺・フォーマット・ルールがあります。そのためには、まずプラットフォームごとの特性とルールを知ることがポイントです。
例えば、SNSの動画ごとに、ユーザーに視聴されやすくエンゲージメント率が高まりやすい尺は次の秒数といわれています。
・Instagramのリール動画:15秒~30秒程度
・YouTubeショート動画:15秒~60秒程度
・TikTok:15秒~60秒程度
ただし、いずれも冒頭で心を掴んで初めて視聴してもらうことができ、その内容によってエンゲージメント率が高まるかどうかは変わってきます。あくまで目安といえるでしょう。
また、15秒程度のショート動画は、繰り返し視聴されるループ再生されやすいため、30秒や60秒のショート動画とはまた異なる利点があります。
【インフルエンサー活用・UGCなどで共感を促す】
ショート動画に限らないことですが、Z世代を引き付けるコンテンツは、「共感を生む」ことが欠かせません。そしてバズさせるためには、共感は一つの大きな鍵となります。
共感を生むためには、コンテンツに工夫をこらす必要があります。例えば、ターゲットに近い属性(性別・年代・ライフスタイル、趣味嗜好)のインフルエンサーを起用し、商品レビューなどを行ってもらう方法です。
また企業発信ではなく、「UGC(User Generated Content/ユーザー生成コンテンツ)」を活用する方法もあります。
例えばインフルエンサーが商品レビューを投稿すれば、他のユーザーが真似をして商品レビュー投稿することがあります。またハッシュタグキャンペーンを実施し、ユーザーが指定のハッシュタグをつけて投稿するとキャンペーンに参加できる仕組みにします。これらの手法により、自然とUGCが生まれ、UGCを閲覧したZ世代は共感を生みやすくなるでしょう。
【流行を取り入れオリジナルコンテンツで勝負する】
バズるショート動画を作ろうとすると、どうしても奇をてらった面白いオリジナルコンテンツを作ろうとイメージしてしまうかもしれません。発想そのものは間違ってはいませんが、バズらせるためには、ある程度「流行(トレンド)」を取りれる必要があります。
例えば、現時点でバズっているショート動画を踏襲し、一部を取り入れながら自社独自の切り口やコンテンツを盛り込むということは有効です。もちろん、完全に真似するということは著作権侵害などにつながるため避ける必要がありますが、型だけ利用する、一部だけ取り入れるなどすれば、トレンドを踏まえた構成となります。その結果、最新トレンドに敏感なZ世代の目に留まりやすくなるでしょう。
【広告色や企業色を出さない】
SNSユーザーの多くは、基本的に広告色や企業色に対して、敬遠する傾向があるといわれています。特にZ世代はSNSのユーザーコンテンツに慣れ親しんでいることもあり、広告色や企業色には敏感です。
例えば、「これを使わないと後悔します」などの不安をあおるような表現や、「このような容姿の人はきっとこんなお悩みがあるはずです」など、容姿に関する押しつけのある投稿は嫌われる傾向があります。
そのため、ショート動画で多くのZ世代に支持され、バズらせたいと考えるなら、広告色や企業色を出さないように気を付けることが攻略法の一つといえます。
・Z世代にバズる動画・ショート動画を作るポイント
続いて、Z世代にバズるショート動画を作るポイントをご紹介します。
【戦略的な設計】
最も重要で大前提となることは、戦略的な設計を行うことです。
「最近はこのショート動画がバズっているみたいだから、我が社も真似してみよう」など思い付きで投稿してしまうと、期待以上の効果を出すことはむずかしいでしょう。
まずは目的とターゲットを明確に定めた上で、最適なプラットフォームを選定しましょう。そして選定したプラットフォームのフォーマットや尺、ルールなどを把握して取り入れます。またショート動画を見終わった後の誘導先などの導線設計、ショート動画投稿後の効果測定の手法などを一気通貫で設計することが成功の鍵をにぎります。
【PDCAを回す】
Z世代にバズるショート動画を生成するためには、何度も投稿を重ね、毎回、指標をもとにした効果測定を行うことをおすすめします。
ショート動画の指標には次のものが使われます。
・いいね数
・保存数
・コメント数
・シェア率
・視聴完了率
・視聴維持率
・スキップ率
・クリック率
これらの指標の測定結果を受け、問題があれば原因の仮説を立て、改善策を講じる一連のPDCAを回すことが重要です。
【Z世代のニーズとインサイトの深い理解】
先述の通り、Z世代の多くに視聴してもらい、より多くのシェアや「いいね」などを行ってもらい、エンゲージメント率を高めるためには、Z世代の共感を呼ぶことが欠かせません。そのためには、まず「Z世代を知る」ことが先決です。Z世代のニーズやインサイトを把握して深掘りしましょう。次の手法があります。
・アンケート調査:Webアンケート調査など。
・デプスインタビュー:1時間程度の時間をかけて対象者に直接話を聞く手法。
・グループセッション:3~8人の対象者を一度に集めて直接話を聞く手法。
・ソーシャルリスニング:SNS上のターゲットの行動や声を分析する手法。

【リプレイやコメントしたくなる戦略的な設計】
バズらせるためには、多くのユーザーに見てもらう必要がありますが、同時に一人のユーザーに何度も繰り返し見たくなるような設計も重要です。それだけ何度も見たくなるということは、他のユーザーにとっても引きのある内容である可能性が高いためです。同時にシェアもしたくなるでしょう。
そして、あえてコメントをしたくなるようにすることも有効です。例えば動画内にツッコミを入れたくなるような部分を入れるなどすれば、思わずコメントするユーザーが増え、動画のエンゲージメント率が上がりやすくなるほか、「この動画は人気があるのかな」と他ユーザーに伝わり、より興味を持ってもらいやすくなるでしょう。
このようにリプレイやコメントされやすいように、戦略的に設計にすることもバズらせるポイントです。
Z世代向けショート動画戦略は専門会社への相談がおすすめ
Z世代に向けてショート動画を発信して、より多くのユーザーに見てもらい、バズらせたいと考える場合には、動画1本1本を戦略的に緻密に設計することが重要です。
しかしながら、知見やノウハウがない場合や、Z世代への理解が薄いといった場合は、なかなか思うような成果につながりにくいでしょう。
お困りの方は、ぜひ株式会社アイ・エヌ・ジーにおまかせください。当社では、5,000名超のZ世代コミュニティから得た生のインサイトを基に、 Z世代にバズるショート動画の企画立案からプロモーション運用までワンストップでサポートしています。
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